教育プログラム
鹿児島大学 特色ある医療支援歯学教育プログラム
奄美大島・与論島における口腔と全身の健康学コース
対象者:歯学生6年次生修業年限(期間):1年
養成すべき人材像:
・健康長寿社会の実現のために、様々な地域の医療ニーズに対応できるマインドを持った歯学生
・歯科医療人・住民の高齢化と医療過疎の問題を抱える地域・離島における歯科診療の実態を理解し、包括的歯科医療を推進できるマインドを持った歯学生
修了要件: 講義を受講しレポートを提出すること。合否は提出されたレポート内容の評価によって決定する。
【鹿児島大学歯学部必修、他参加校自由選択】
履修方法: 次項の内容の「奄美大島・与論島における口腔と全身の健康学コー ス」を新規開講する(1単位)。
鹿児島大学で行われる講義を受講すること。他大学からの受講はe-learningもしくはDVDによる授業形式とする。
希望者には奄美大島もしくは与論島への離島歯科医療実習へ参加させる (オプション)
履修科目等:鹿児島大学必修科目、他大学自由選択科目
奄美大島・与論島における口腔と全身の健康学コース(1単位、90分×7回)
1.講義(90分×7回):奄美大島・与論島における口腔と全身の健康特論 各回の講義内容は以下の通り。 第1回:地域医療の役割と機能 第2回:地域・離島における医療供給システム 第3回:離島歯科診療(総論) 第4回:離島巡回歯科診療の現状と課題(小児) 第5回:離島巡回歯科診療の現状と課題(成人) 第6回:奄美大島における口腔と全身の健康 第7回:与論島における口腔と全身の健康
2.歯科医療実習(希望者のみ):奄美・与論両島への派遣型歯科医療実習
教育内容の特色等(新規性・独創性等) 豊かな自然に恵まれる奄美大島、与論島は、古くから健康長寿の島としても知られるが、住民の高齢化と医療過疎の問題も抱えている。鹿児島大学はこの両 島に定期的な巡回医科診療を行っているが、平成26年度より新規に歯科診療を開始する。地域・離島は、歯科医療供給の不均衡地域であり、住民の健康格差を生じかねない。今回新たに開講する本コースでは、本土より深刻な高齢化と医療過疎化の進む両島をモデルとしてその現状と問題点を明らかにし、今後ますます進むことが想定される高齢化社会と医療過疎化に対応した医療人マインドの育成を図る。
また、全国でも有数の実績を有する本学医学部の「離島へき地医療人育成センター」および「国際島嶼医療学講座地域医療学分野」の協力を得て、歯科と医科を中心とした多職種連携やチーム医療についても学べる点に、鹿児島大学としての独創性を持つ。希望する学生(他大学からの受け入れも含めて)には、実際に奄美・与論両島への派遣型歯科医療実習に参加できる 機会を与える。
教育プログラム・コース修了者のキャリアパス構想 本コースの受講により、地域・離島のような歯科医療不均衡地域のニーズに対 応できる歯科医療人マインドを持って、歯学部を卒業することを目指す。卒後 臨床教育では実践面を強化し、現場で活躍できる歯科医師の養成につなげる。
受入開始時期:平成27年3月 指導体制 教育プログラム統括:鹿児島大学・松口徹也教授(歯学部長)
講義担当 第1回 鹿児島大学・於保孝彦教授(予防歯科学分野) 第2回 鹿児島大学・山口泰平准教授(予防歯科学分野) 第3回 鹿児島大学・田口則宏教授(歯科教育実践学分野) 第4回 鹿児島大学・西山毅助教(口腔保健科) 第5回 鹿児島大学・南弘之教授(咬合機能補綴学分野) 第6、7回 鹿児島大学・根路銘安仁准教授(医学部国際島嶼医療学講座 地域医療学分野) 第6回 鹿児島大学・河野博史助教(歯科総合診療部) 第7回 鹿児島大学・中山歩助教(歯科総合診療部)
歯科医療実習同行 鹿児島大学・田口則宏教授(歯科教育実践学分野) 鹿児島大学・河野博史助教(歯科総合診療部) 鹿児島大学・中山歩助教(歯科総合診療部)
対象者 |
H27年度
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H28年度
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H29年度
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H30年度
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計
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鹿児島大学歯学生6年次生
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53 | 53 | 53 | 53 | 212 |
参加大学歯学生6年次生
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10 | 10 | 10 | 10 | 40 |
計 | 63 | 63 | 63 | 63 | 252 |
医療支援歯学教育コースワーク
死生学、健康増進・虚弱予防の概念に基づく講義シリーズ1(生活習慣病と口腔)
死生学、健康増進・虚弱予防の概念に基づく講義シリーズ2(急性期医療)
死生学、健康増進・虚弱予防の概念に基づく講義シリーズ3(在宅介護医療)
PROGRAM CONTENTS | |
中核センター | ・岡山大学のコンテンツ視聴システム・作成システムを整備( 26年度02月 ) |
・自己評価委員会開催,報告書作成(26年度03月 ) | |
・歯学教育改革中核センター(仮称)を設置(26年度09月) | |
コンソーシアム | ・歯学教育改革コンソーシアム(仮称)の事業推進委員会を開催(26年度09月) |
・各連携大学の特徴あるプログラムの登録,試行( 26年度10月 ) | |
・連携校間や協力施設への教員FDとしての交流開始( 26年度10月 ) | |
シンポジウム | ・歯学教育改革事業キックオフシンポジウム(26年度02月 ) |
・歯学教育改革コンソーシアム設立記念講演(26年度09月) | |
講義シリーズ(6単位) | ・口腔と全身健康の関わり |
・がんの化学療法や周術期管理 | |
・在宅介護医療など | |
シミュレーション・PBL演習 | ・要介護高齢者シミュレータ |
・老人介護施設見学PBL演習 | |
コースワーク | ・授業シリーズ, |
・シミュレーション・PBL演習, | |
・高度医療支援・周術期管理 | |
・在宅・訪問歯科診療実習 | |
・老人介護施設を用いたPBL演習の試行(26年度09月) | |
高度医療支援・周術期管理 | ・岡山大学病院周術期管理センターにおける多職種連携実習 |
・昭和大学病院の医歯薬保健学部合同病棟実習など | |
介護・訪問歯科参加型実習 | ・長崎大学の離島歯科口腔医療・保健・福祉学実習 |
・日本大学の摂食機能療法学学外実習 | |
・東京大学高齢社会総合研究機構 柏プロジェクト医療フィールド | |
・岡山大学の老人介護施設や在宅訪問歯科診療参加型臨床実習等. | |
高齢者の疫学研究フィールド | ・東京大学の柏研究フィールド |
・大阪大学や東京都健康長寿医療センターのSONIC研究フィールド | |
・教員・学生教育や疫学研究へ用いるためのフィールド調査開始(26年度10月) |