医局員紹介
助教・大学院生 成 昌奐 Chang-Hwan SEONG
生 年 |
1992年 | ||
入学年度 |
2018年4月 | ||
最終学歴 |
鹿児島大学歯学部 | ||
所属学会 |
日本口腔外科学会 日本口腔科学会 基礎歯科医学会 |
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専門分野 |
口腔顎顔面外科学、骨再生療法 |
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研究テーマ |
○ メカニカルストレスによる間葉系幹細胞の分化能維持 ○ 骨形成タンパク質9(BMP9) 刺激骨芽細胞におけるNotch エフェクター分子Hes1 の発現誘導機構および機能的意義 ○ 顎骨骨髄炎発症メカニズムを解明 |
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キーワード |
骨形成タンパク質9, Hes1, リポタイコ酸 (LTA), メカニカルストレス, 骨再生, 骨補填材 | ||
研究内容 |
【基礎研究】 主に口腔生化学講座にて骨形成タンパク質9 (Bone Morphogenetic Protein 9)の生体内作用に関して研究を行っています。 歯科領域では口腔癌や外傷などで失われた顎骨の再建術、口唇口蓋裂児の正常な連続する歯槽骨を再建するための顎裂移植術が行われています。顎骨欠損に対する治療法としては、自家骨移植が主に施行されているが、骨採取のために外科的侵襲が大きいこと、自家骨採取部位の感染、および採取量に限界があることなどの問題点があります。 近年、骨形成タンパク質(bone morphogenetic protein :BMP)を用いた骨再生療法が注目されています。BMPは、多分化能をもつMSCから骨芽細胞に分化する過程、および石灰化、骨形成に関わる蛋白であります。 その中、BMP9は、BMPファミリー中でも特に強い骨芽細胞分化促進能を有していますが、その特殊な作用メカニズムの詳細については不明な点が多くあります。私が所属する口腔生化学講座では、BMP9刺激後の骨芽細胞において早期に発現が著明に上昇するタンパクとして、Notchエフェクター分子であるHes1を最近同定しました。 現在自分は、骨芽細胞のBMP9刺激によるHes1の発現誘導について、その分子メカニズムと、BMP9による骨芽細胞機能調節における役割について検討しています。 |
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研究業績 | ●Chang-Hwan Seong*, Norika Chiba, Joji Kusuyama, Muhammad Subhan Amir, Nahoko Eiraku, Sachiko Yamashita, Tomokazu Ohnishi, Norifumi Nakamura and Tetsuya Matsuguchi. Bone morphogenetic protein 9 (BMP9) directly induces Notch effector molecule Hes1 through the SMAD signaling pathway in osteoblasts. FEBS Letters, 595(3):389-403, 2021 ●Nahoko Eiraku, Norika Chiba, Toshiaki Nakamura, Muhammad Subhan Amir, Chang-Hwan Seong*, Tomokazu Ohnishi, Joji Kusuyama, Kazuyuki Noguchi, Tetsuya Matsuguchi. BMP9 directly induces rapid GSK3-b phosphorylation in a Wnt-independent manner through class I PI3K-Akt axis in osteoblasts. FASEB J, 33(11): 12124?12134, 2019 ●Joji Kusuyama, Changhwan Seong*, Toshiaki Nakamura, Tomokazu Ohnishi, Muhammad Subhan Amir, Kaori Shima, Ichiro Semba, Kazuyuki Noguchi, Tetsuya Matsuguchi. BMP9 prevents induction of osteopontin in JNK-inactivated osteoblasts via Hey1-Id4 interaction. Int J Biochem Cell Biol, 116:105614, 2019 ●Joji Kusuyama, Changhwan Seong*, Nathan S. Makarewicz, Tomokazu Ohnishi, Kaori Shima, Ichiro Semba, Kenjiro Bandow, Tetsuya Matsuguchi. Low intensity pulsed ultrasound (LIPUS) maintains osteogenic potency by the increased expression and stability of Nanog through spleen tyrosine kinase (Syk) activation. Cellular Signalling, 19;62:109345, 2019 ●Joji Kusuyama, Ai Kamisono, Seong ChangHwan*, Muhammad S Amir, Kenjiro Bandow, Nahoko Eiraku, Tomokazu Ohnishi, Tetsuya Matsuguchi. Spleen tyrosine kinase influences the early stages of multilineage differentiation of bone marrow stromal cell lines by regulating phospholipase C gamma activities. Journal of Cellular Physiology, 233(3):2549-2559, 2018 |
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受賞歴 | ●令和3年度 歯学部同窓会奨励賞 鹿児島島大学歯学部同窓会、2021年11月20日、鹿児島 ●令和2年度 最優秀賞(ポスター発表 基礎系部門) 第13回 口腔先端科学教育研究センター歯系研究発表会,2020年12月19日,鹿児島 ●令和2年度 優秀プレゼンテーション賞. 第13回桜ケ丘地区基礎系研究発表会, 鹿児島 ●令和元年度 1st WINNER Best Oral Presenter Award. 1st International Conference Brawijaya Dentistry, Indonesia ●令和元年度 優秀ポスター発表賞. 第64回公益社団法人日本口腔外科学会総会・学術大会, 北海道 ●令和元年度 優秀賞. 先端歯学スクール 2019、大阪 ●令和元年度 若手優秀ポスター賞. 第73回 日本口腔科学会学術集会,埼玉 ●平成30年度 口腔先端科学最優秀賞(ポスター発表大学院生部門). 第11回口腔先端科学教育研究センター歯系研究発表会, 鹿児島市 ●平成27年度 Basic Science Research: The Second Place Award. 平成27年度日本歯科医師会/デンツプライスチューデント・クリにシャン・リサーチ・プログラム日本代表選抜大会, 東京 ●平成27年度 First Prize Poster presentation of the Scientific Research Competition. 2015 Asia Pacific Dental Students Association Taiwan, Taipei, Taiwan |
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資格 | ●緩和ケア講習 修了 |
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特別講演・ ミニレクチャー |
● Notch シグナル分子 Hes1のBMP9 誘導性骨芽細胞分化における発現誘導機構の解析および機能的意義の検討 〜 2019 先端歯学スクールに参加して 〜. 第12回(令和元年度)歯系研究発表会, 鹿児島市 ● Laboratory works : What graduate student should do. Invited lecture for postgraduate residents of Oral and Maxilofacial Surgery. Surabaya, Indonesia. ● Basic research for bone regeneration (Materials & Growth factor), Serial Discussion & Case Sharing in Oral and Maxillofacial Surgery between Kagoshima University and Universitas Indonesia・3rd Discussion on「Bone graft in alveolar cleft & Panfacial Fracture」(WEB), 2021/10/6, Jakarta and Kagoshima. |
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一般演題 (国際学会) |
●Seong Chang Hwan、Joji Kusuyama、Tetsuya Matsuguchi ・題名『Mechanical stress helps to maintain the differentiation potency of mesenchymal stem cells』 ・学会名「94th General Session & Exhibition of the IADR」Seoul(Korea)、2016年6月 (ポスター発表、査読無し) ●Seong Chang Hwan、Joji Kusuyama、Tetsuya Matsuguchi ・題名『Mechanical stress helps to maintain the differentiation potency of mesenchymal stem cells』 ・学会名「42nd APDSA Annual Congress」Taiwan、2015年8月 (ポスター発表、査読無し) ●Chang-Hwan Seong, Tetsuya Matsuguchi, Norifumi Nakamura ・題名『Hes1 plays an important role in mediating BMP9-induced osteoblast differentiation』 ・学会名「1st International Conference Brawijaya Dentistry」Indonesia、2019年11月 (口演発表、査読無し) |
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一般演題 (国内学会) |
●成昌ファン、楠山譲二、大西智和、松口徹也 ・題名『メカニカルストレスによる間葉系幹細胞の分化能維持』 ・学会名「平成28年度日本生化学会九州支部例会」鹿児島、2016年5月(ポスター発表、査読無し) ●成昌ファン、楠山譲二、大西智和、松口徹也 ・題名『メカニカルストレスによる間葉系幹細胞の分化能維持』 ・学会名「第21回日本歯科医師会/デンツプライ スチューデント・クリニシャン・リサーチ・プログラム(SCRP)」東京、2015年8月(ポスター発表、査読無し) ●成昌ファン、楠山譲二、大西智和、松口徹也 ・題名『超音波により幹細胞の未分化能を維持させる』 ・学会名「第20回日本歯科医師会/デンツプライ スチューデント・クリニシャン・リサーチ・プログラム(SCRP)」東京、2014年8月(ポスター発表、査読無し) ●成昌ファン ・骨形成タンパク質9(BMP9)により発現誘導されるNotchエフェクター分子Hes1の分子機構および機能的意義 ・平成30年度 鹿児島大学大学院医歯学総合研究科 口腔先端科学教育研究センター研究発表会,2018年12月08日,鹿児島 ●成昌ファン,松口徹也,中村典史 ・骨形成タンパク質9(BMP9) 刺激骨芽細胞における Notch エフェクター分子 Hes1 の発現誘導機構および機能的意義 ・第73回 日本口腔科学会学術集会,2019年4月19-21日,埼玉 ●成 昌奐、大西智和、千葉紀香、榮樂 菜保子、中村典史、松口徹也 ・Notchシグナル分子Hes1のBMP9誘導性骨芽細胞分化における発現機構および機能的意義の解明 ・第1回 南九州歯学会総会・学術大会,2019年6月30日,鹿児島 ●成 昌奐 ・Notchシグナル分子Hes1のBMP9誘導性骨芽細胞分化における発現誘導機構の解析および機能的意義の検討 ・先端歯学スクール 2019、2019年8月24-25日、大阪 ●成 昌奐、 大西 智和、 千葉 紀香、 松口 徹也 ・Notchエフェクター分子Hes1のBMP9誘導性骨芽細胞分化における発現機構および機能的意義の解明 ・Elucidation of molecular mechanisms and functional roles of Notch signaling molecule Hes1 in BMP9-induced osteoblast differentiation 第61回 歯科基礎医学会学術大会、2019年10月11-13日、東京 ●成 昌奐、石畑清秀、柚木寿理、岐部俊郎、中村典史 ・骨形成タンパク質9 (BMP9) 刺激骨芽細胞におけるNotchエフェクター分子Hes1の発現誘導機構の解明 ・第64回公益社団法人日本口腔外科学会総会・学術大会, 2019年10月25-27日、北海道 ●成 昌奐、中村典史、松口徹也 ・骨形成タンパク質9 (BMP9) 刺激骨芽細胞におけるNotchエフェクター分子Hes1の発現誘導機構の解明 ・第13回 桜ケ丘地区基礎系研究発表会, 2020年02月06日、鹿児島 ●成 昌奐、 大西 智和、 千葉 紀香、 松口 徹也 ・BMP9誘導性骨芽細胞分化におけるNotchエフェクター分子Hes1の発現機構および機能的意義の解明 ・Bone morphogenetic protein 9 (BMP 9) induces the expression of Hes1 in osteoblasts: Analyses of its molecular mechanisms and functional roles 第62回 歯科基礎医学会学術大会、2020年09月11-13日、鹿児島 ●成昌ファン ・骨形成タンパク質9 (BMP9)による骨芽細胞分化におけるHes1の発現誘導機構および機能的意義の解明 ・第13回(令和2年度)口腔先端科学教育研究センター歯系研究発表会,2020年12月19日,鹿児島 ●成昌奐、岐部俊郎、石畑清秀、多田亮平、本庄希江、Fredy Mardiyantoro、中村典史 ・In vitroにおける骨再生誘導材OCP/Collagenの骨分化誘導メカニズムの解析 ・第66回 公益社団法人 日本口腔外科学会総会・学術大会、2021年11月12-14日、千葉 (P01-01ポスター発表) ●成昌奐、石畑清秀、岐部俊郎、Fredy Mardiyantoro、多田亮平、中村典史 ・BMP9はSMADシグナル経路を介してNotchエフェクター分子であるHes1を誘導する ・第66回 公益社団法人 日本口腔外科学会総会・学術大会、2021年11月12-14日、千葉 (O05-04口演発表) |