14. 口唇・鼻の修正手術
顔面の成長に伴い口唇や鼻の形が変化し、ひずみが目立つようになることがあります。このような場合には口唇や鼻の形の改善を図る手術が必要となります。手術時期は、原則として唇や鼻の成長がほぼ終了した時期(14歳〜17歳頃)におこないますが、白唇の傷あとが目立ったり、鼻の変形が強くみられたりする場合は、就学前に修正手術をおこなうこともあります。この時期は、鼻や上あごの成長期ですので、成長に影響を及ぼさないよう配慮しながら手術をおこないます。
口唇や鼻の修正手術の内容は患者さんによって異なります。鼻の修正手術は、鼻の形を左右対称で自然に近い形にすることを目的としています(図12)。そのために、偏位した鼻の軟骨の修正や短い鼻柱の延長などをおこないます。手術の傷あとは、鼻の穴の縁や中にできますので、傷あとが目立つことはほとんどありません。また、鼻の軟骨の発育が悪い場合には耳の軟骨を移植することがありますが、軟骨は耳の裏から採取しますので、耳の変形や傷あとが目立つといった問題は生じません。
図12 口唇外鼻修正術前後の状態(左:術前 右:術後)