専門チームによる一貫治療を実践する口唇口蓋裂診療
診療の特徴
鹿児島大学口腔顎顔面外科は、南九州を代表する口唇口蓋裂専門医療機関として発展してきました。平成14年には、歯科などの関連科と口唇口蓋裂専門外来を設立し、高度な知識と技術を有する専門医の集まった医療チームを組織して口唇口蓋裂の一貫治療を実践しています。受診する口唇口蓋裂児は、南九州を中心に広範囲に及び、新患数は年約50名で、年間約100例の口唇裂および口蓋裂手術を実施しています。近年では、出生前に告知を受けた家族のサポート、ならびに出生直後の患児の超早期哺乳管理の目的で、鹿児島市近郊を対象に往診業務も始めました。
当科は、昭和57年、鹿児島地域の口唇口蓋裂児を抱える家族のために、親の会「もみじ会」を発足させました。現在では、口唇口蓋裂専門外来の代表科として「もみじ会」の企画運営に携わりながら、適切な医療情報の提供と患児や家族の心理的サポートに努めています。また、インドネシアやベトナムなどのアジア発展途上国における口唇口蓋裂海外医療活動では、ボランティア手術への参加、医療技術移転を行うことで、国際的な口唇口蓋裂医療水準の向上に努めています。
当科における口唇口蓋裂一貫治療スケジュール
出生前 :出生前カウンセリング 出生直後 :ホッツ床による哺乳管理、ナム(NAM)プレートを用いた術前外鼻矯正 生後3か月 :口唇形成術(両側性口唇裂では、2回法で手術を行うこともある) 生後1年6か月:口蓋形成術、その後の言語管理 9歳から11歳:顎裂部骨移植術、歯列矯正(歯科矯正科) 16歳から18歳:必要に応じて、口唇外鼻二次修正術 |
CLPチームロゴマーク |
診療の内容
ホッツ床による哺乳管理、ナム(NAM)プレートを用いた術前外鼻矯正
赤ちゃんがミルクを飲むことは、栄養の面はもちろん、飲む動作そのものが口と咽喉の機能を発達させる大切なことです。けれども口唇裂口蓋裂の赤ちゃんは、最初吸う力が非常に弱く、母乳やミルクを上手に飲めない場合がほとんどです。赤ちゃんがミルクを上手に飲めるようにするため小児歯科と協力してホッツ型哺乳床と各種の口蓋裂専用哺乳ビンを用い超早期からの哺乳管理を行っています。
図 ナム口蓋床と術前外鼻矯正治療 |
また、近年では、口唇裂術後の外鼻変形を予防するためにナム(Nasoalveolar molding plate:鼻歯槽矯正プレート)を用いて、扁平となった鼻の形態を整え、比較的良好な口唇裂手術後の外鼻形態が得られるようになりました。
口唇裂の治療
生まれてすぐの赤ちゃんの体は発達がまだ不十分ですので、受診されて手術までの間に、麻酔や手術に耐えうる体力をつけることが重要です。手術前には1カ月に1回程度の割合で口腔外科に来ていただき、全身状態・口唇・鼻・口蓋などの局所の診察を行います。
口唇裂の手術は、片側性の場合には生後約3か月、体重6kg以上で、三画弁法でおこなっています。両側性の場合は、両側同時に行う場合には約4か月でおこない、片側づつ2回に分けて行う場合は1回目を3か月、2回目を6-7か月でおこなうようにしています。手術は全身麻酔でおこない、入院に必要な期間は2週間程度です。
図 口唇形成手術 図 口唇形成術前後の顔貌(上)片側性(下)両側性 |
口唇裂では口唇と外鼻は一緒の原因で変形しています。したがって、できるだけ、口唇と外鼻を一体として正しい形に整えることを心がけています。その後の外鼻の発育に悪影響しないために、術前に矯正装置を入れて形を整えるのもそのためです。
口蓋裂の治療
口蓋裂は上顎(上あご)の天井が裂けた状態です。この部分は発音と密接な関係があり、適切に治療されないと、言語の問題をきたすこともあります。口蓋裂の手術は、通常1歳6か月前後に行います。この時期は発音を完全に覚える前で、しかも顎の発育がある程度進んだ状態であり、口蓋裂の手術の最適の時期と考えております。入院期間はや2週間程程度で、手術は全身麻酔で行います。手術直後は口蓋を保護し、再び口蓋の粘膜が前方へもどるのを防ぐため、プラスチック製のカバーを1週間ほど上顎に入れます。
当科では、長く口蓋裂言語を研究の主体としてきた歴史があります。したがって、口蓋裂手術後の
言語成績は、術後の鼻咽腔閉鎖機能獲得率は90%と良好な成績をおさめています。
【鼻咽腔閉鎖機能】
ことばを喋ったり、食べるときに、上顎のやわらかい部分(軟口蓋)と、のどの奥が接して口と
鼻を遮断する働きのことです。この機能が充分でないと、食べ物が鼻から出てきたり、声が過度に鼻にかかったりします。口蓋裂では、正常なことばを獲得するためには、この機能を確実に獲する手術が重要です。
図 口蓋形成手術 |
図。(A)鼻で呼吸をしている時、 (B) 会話、食事では軟口蓋が動いて、口と鼻を遮断する。 |
言語療法
近年の、口蓋裂手術の進歩により、ひどい言葉の障害を抱えるお子さんは少なくなりましたが、口蓋裂ではいくつかの言葉の問題をもつ場合もみられます。当科では、専門の言語聴覚士が、お子さんが正常な言葉を獲得するように、口蓋形成術の前からの言語治療を行っています。口蓋裂のお子さん
のことばの問題としては、1. しゃべりはじめが遅い場合が多い、 2. 鼻声になりやすい、 3.
発音が不明瞭になりやすい、 4. 中耳炎がことばに悪い影響を与えるなどがあります。
口蓋閉鎖手術後、適切な言語治療を受ければ、ほとんどの方は、正常なことばを獲得することができると言われています。そのためには、ご家族の協力がとても大事になってきます。ご一緒によりよい環境作りを行っていきたいと願っています。
【生後から口蓋形成術まで】
この時期は、赤ちゃんの全般的発達を促す大切な時期で、運動、言語、遊び、母子関係などを観察しながら、家庭での働きかけ方を指導していきます。
【口蓋形成術から4才まで】
口蓋裂手術を受けた後、ことばの基礎をつくる時期です。良好な鼻咽腔閉鎖機能を得るため吹く練習やうがいをしたりします。ことばの発達などを定期的に観察して、ことばを育てるための環境を整えていきます。
【4才から就学まで】
ことばの症状が明確になる時期です。ことばに悪いくせなどがあれば、この時期からお子さんに対して直接的な訓練を行っていきます。適正な診断と治療を実践するために、科学的な機器を用いて鼻
咽腔閉鎖機能ならびに構音の診断を行っています。また、鼻咽腔閉鎖機能が不十分な方に対しては、スピーチエイドなどの発音補助装置を用いて治療を行っていきます。
【学童期以降】
小学校入学までに正常な言葉が獲得された場合でも、すぐには言語の管理は終了とはなりません。幼児期に言葉が良くても、成長するにつれて、鼻声になってきたり、発音がおかしくなるお子さんが
時々おられます。したがって、入学後は年1〜2回経過を観察していきます。ことばに問題がある場合は、引き続き訓練を継続していき、鼻咽腔閉鎖機能が不十分な方に対しては、発音補助装置の装着や口蓋の再手術を行った方が良い場合もあります。
歯槽裂(顎裂)部への骨移植について
上顎の歯槽部(歯ぐき)の裂を顎裂といいます。歯槽部は歯が並ぶ部位で、裂があると骨がないことからその部分での歯の萌出が期待できず、歯が空いた状態になります。そのため、当科では、歯科矯正科医協力のもとに、腸骨(腰骨)から柔らかい骨(海綿骨)を採取し、顎裂部へ移植を行ってこ の問題を解消しています。手術時期は患者さんの歯の生えかた等によって異なりますが、上顎の拡大治療が終了して犬歯が生える頃で、およそ9歳〜11歳です。手術では、骨を採取する際に足の筋肉に傷ができるため、術後2日はベッド上で安静にしていただく必要がある場合もありますが、約1週間もすれば歩けるようになります。腰骨の変形はほとんどなく、日常生活にはほとんど支障ありません。
図 骨移植前後の写真 (左)骨移植前の顎裂部、(右) 顎裂部に骨移植を行い、歯科矯正治療で歯をならべた |
口唇鼻の二次修正手術について
顔面の成長に伴い口唇や鼻のひずみが目立つようになることがあります。特に、口唇裂がある場合には、左右の小鼻を形作る軟骨の変形や、両側性口唇裂の場合には、鼻柱(左右の鼻の間の柱)が短くなる場合があります。このような場合には、原則として唇や鼻の成長がほぼ終了した時期(15歳〜17歳)に修正手術行います。しかし、白唇の傷あとが目立ったり、鼻の変形が強くみられる場合には、お子さんの心の成長を妨げる心配がありますので、幼稚園や小学校就学前に小規模な修正を行うこともあります。この時期には、鼻や上顎の成長期ですので、成長に影響を及ぼさないよう配慮しながら手術を行います。
図 口唇と鼻の形態の修正手術前後(上)片側性、(下)両側性 |
アジア・アフリカ発展途上国における口唇口蓋裂の医療診療活動
事業のポイント アジア・アフリカ発展途上国の口唇口蓋裂医療ボランティア
人材育成で国際的な地域医療格差を是正する
活動主体・部局 鹿児島大学病院・口腔顎顔面外科
提 携 先 日本口唇口蓋裂協会
実 施 期 間 平成18年度〜
事業の内容
1. 目的
口唇口蓋裂は最も頻度の高い先天性顔面形成異常で、我が国では、多くの専門医療機関において専門医による抱括的医療が実践されています。しかし、アジアやアフリカの発展途上国では、貧困、医療保険制度の遅れ、設備や専門医の不足から、多くの患者が手術を受けられずに苦しんでいるのが現状であります。
本活動は、日本口唇口蓋裂協会(本部、愛知学院大学)が主催する海外医療ボランティアの一貫として、鹿児島大学病院の医療スタッフがアジア発展途上国に出向いて技術移転を行うことで、口唇口蓋裂医療水準の向上に務め、国際的な地域医療格差の是正に貢献することを目的としています。
2. 取り組み状況
鹿児島大学病院口腔顎顔面外科では、平成18年から口腔顎顔面外科の中村典史教授、西原一秀講師、平原成浩講師らがべトナム共和国、ベンチェ省グエンディン・チュー病院での医療活動を行ってきました。また、平成22年からはアフリカ・エチオピアにおける医療活動も開始しました。診療隊には鹿児島大学病院の看護師や歯科麻酔科医も随行しています。活動は、毎回100名近くの手術を希望して病院に訪れる患者に対して、参加した日本、韓国の医師らと供に口唇裂手術、口蓋裂手術などを中心に行っています。毎年10日〜2週間の滞在期間中に、できるだけ多くの無料手術を実施し、現地医療者への技術移転を行っています。
さらに、これらの活動は、鹿児島大学共通教育「口と顔の科学」や、歯学部「離島へき地医療人育成学」において講義されることによって、国際的な地域医療格差の問題点の認識、ならびに将来的にその是正のために活動する人材育成に活用されています。
事業の成果・評価
両国では、以前は大人になっても未手術で多くの障害を有する患者の治療がほとんどでしたが、現在では、現地医師らの独立により大人の患者は減少してきました。我々の活動が口唇口蓋裂で苦しむ患者を減らすとともに、現地医療スタッフの教育としての役割りも果たしつつあり、両国の関係機関から喜ばれています。これらの社会連携活動は、鹿児島県内のマスコミからの注目度も高く、度々新聞などで報道されています。また、これらの社会活動によって、専門的な口唇口蓋裂医療センターとして鹿児島大学病院口腔顎顔面外科の認知度が高まり、多くの患者が広い地域からも訪れるようになりました。
さらに、海外における社会活動は鹿児島大学共通教育「口と顔の科学」や、歯学部「離島へき地医療人育成学」において講義されることによって、鹿児島大学の学生達が、国際的な地域医療格差の問題を認識し、その改善のために国際的に活動する人材育成に活用されています。
今後の展開
環太平洋グローバリゼーションが進む中で、鹿児島大学病院口腔顎顔面外科が、さらに広くアジアを基盤に発展していくことを目標にしています。さらに、海外活動においても、アジア発展途上国への医療援助を継続するとともに、多くの人材を受け入れ国際的な医療水準の向上に努めて行きたいと考えています。そして、鹿児島大学の教育目標の1つである「アジアをリードする人材を育成する」の実践に努力して行くつもりです。
口唇口蓋裂部門 業績 (2017.6.5現在)
著書・総説
1.Nakamura N, Tezuka M(分担執筆)
Surgical strategy of cleft palate repair and nasometric results. In Designing Strategies for Cleft Lip and Palate Care.
InTech Open Acess Publisher, 2017, pp61-72.
2.中村典史、石畑清秀、柚木寿理:
小児口腔外科手術の周術期管理
日口外誌 62(9):432-440, 2016.
3.田松裕一、中村典史:
サイエンス:軟口蓋を構成する筋群の形態・機能と口蓋裂の治療
日本歯科医学会雑誌 67(4):19-27, 2014.
4.中村典史、西原一秀、大牟禮 治、深水 篤:
患者家族への心理的サポートを知ってほしい口唇裂・口蓋裂の現状.
ザ・クインテッセンス 33(8):152-159, 2014.
5.Ogata Y, Tezuka M, Matsunaga K, Nakamura N:
A trial for characterizing the behaviors of velopharyngeal closure insufficiency under various oral pressure conditions in cleft palate.
Cleft Lip and Palate: Etiology, Surgery & Repair and Sociopsychological Consequences.Nova Science Publishers, Inc., New York, 2013, pp145-158.
6.Nakamura N:
Surgical strategy for secondary correction of unilateral and bilateral cleft lip-nose deformities.
In Rhinoplasty. InTech Open Access Publisher, Croatia, 57-70, 2011.
7.中村典史:
口唇口蓋裂児とその家族の心理的支援のための医療連携体制
鹿児島県母性衛生学会誌 16: 2-7, 2011.
8.中村典史:
変治唇裂の二次修正手術
小児口外誌 19(2):1-7,2010.
9.中村典史:
NAM・口唇外鼻一体移動による低侵襲初回口唇外鼻形成の取り組み
日口外誌,56(11):618-627,2010.
原 著
1.Toshiro Kibe, Takashi Koga, Takao Fuchigami,Takuya Yoshimura, Kazuhide Nishihara, Tetsushi Taguchi, Norifumi Nakamura:
Examination of the early would healing process under different wound dressing conditions.
Oral Surg Oral Med Oral Pathol Oral Radiol Endod:123(3):310-319, 2017.
2.Takako Okawachi, Etsuro Nozoe, Kiyohide Ishihata, Norifumi Nakamura:
Comparison of stability of orthognathic surgery for cleft lip and/or palate.
Journal of Oral Health and Dental Management 16(2): 1-9, 2017.
3.岐部俊郎、西原一秀、渕上貴央、松本幸三、手塚征宏、木村菜美子、古閑 崇、中村典史:
当科における口唇裂・口蓋裂患者一次症例の30年間の臨床統計的観察
日口外誌 63(3):140-147, 2017.
4.Kazuhide Matsunaga, Kazuhide Nishihara, Sasaguri Masaaki, Masamichi Ohishi, Seiji Nakamura, Norifumi Nakamura:
Upward advancement of the nasolabial component prevents postoperative long lip following primary unilateral cleft lip repair.
Cleft Palate-Craniofac J 53(3): e71-e80, 2016.
5.Kentaro Oyama, Kazuhide Nishihara, Kazuhide Matsunaga, Naoko Miura, Toshiro Kibe, Norifumi Nakamura :
Perceptual-Speech, nasometric, and cephalometric results after modified V-Y palatoplasties with/without mucosal graft.
Cleft Palate Craniofac Surg 53 (4): 469-480, 2016.
6.Norifumi Nakamura, Takako Okawachi, Toshiro Kibe, Takao Fuchigami, Namiko Kimura, Masahiro Tezuka:
Clinical and three-dimensional analyses of nasal forms following secondary correction of cleft lip nose deformities using extended spreader cartilage graft with a cross-lap joint technique.
J Oral Maxillofac Surg 74(7): 1465.e1-1465.e21, 2016.
7.Kouzou Matsumoto, Etsuro Nozoe, Takako Okawachi, Kiyohide Ishihata, Norifumi Nakamura:
Preliminary analysis of the three-dimensional morphology of the upper lip during configuration at the completion of facial expressions in healthy Japanese young adults and patients with cleft lip.
J Oral Maxillofac Surg 74(9): 1834-1846, 2016.
8.Masahiro Tezuka, Yuichi Tamatsu, Naoko Miura, Toshiro Kibe, Kazhide Nishihara, Norifumi Nakamura:
Cephalometric analysis of pharyngeal muscular triangle in submucous cleft palate.
J Speech Pathology & Therapy 1(3): 1-8, 2016.
9.Kazuhide Nishihara, Etsuro Nozoe, Aya Maeda, Narihiro Hirahara, Takako Okawachi, Syouichi Miyawaki, Norifumi Nakamura:
Outcome following secondary autogenous bone grafting before and after canine eruption in patients with unilateral cleft lip and palate.
Cleft Palate-Craniofac J 51(2):165-171,2014.
10.Aya Maeda, Sawako Uehara, Mayu Suga, Kazuhide Nishihara, Norifumi Nakamura, Shouichi Miyawaki:
Changes in grafted autogenous bone during Edgewise treatment in patients with unilateral cleft lip/palate or alveolus.
Cleft Palate-Craniofac J 51(6):525-532,2014.
11.Takao Fuchigami, Norifumi Nakamura*, Kazuhide Nishihara, Kazuhide Matsunaga, Hiroko Hasegawa:
Short-term molding effects on the upper alveolar arch following unilateral cleft lip repair with/without nasal vestibular expansion.
Cleft Palate-Craniofac J 51(6):557-568,2014.
12.Masahiro Tezuka, Yuko Ogata, Kazuhide Matsunaga, Takeshi Mitsuyasu, Sachiyo Hasegawa, Norifumi Nakamura:
Perceptual and videofluoloscopic analyses on relationship between backed articulation and velopharyngeal closure following cleft palate repair.
Oral Science International 11(2):60-67, 2014.
13.SulaimanFK, Haryanto IG, Hak S, Nakamura N, Sasaguri M, Ohishi M:
15-year follow-up results after presurgical orthodontics followed by primary correction for unilateral cleft lip nose in Program SEHAT, Indonesia.
Cleft Palate-Craniofac J 50(2):129-137, 2013.
14.Nishihara K, Nozoe E, Maeda A, Hirahara N Okawachi T, Miyawaki S, Nakamura N:
Outcome following secondary autogenous bone grafting before and after canine eruption in patients with unilateral cleft lip and palate.
Cleft Palate-Craniofac J: in press, 2013.
15.Matsumoto K, Noze E、 Matsunaga K, Nishihara K, Hasegawa H, Nakamura N:
Surgical strategy for primary bilateral cleft lip and palate and short-term outcomes in comparison to those of healthy children.
Oral Science International: in press, 2013.
16.大河内孝子、野添悦郎、平原成浩、西原一秀、松永和秀,中村典史:
小児期の片側性唇裂外鼻二次修正術の三次元的解析
日口外誌: 印刷中, 2013.
17.緒方祐子, 手塚征宏 , 今村亜子, 松永和秀, 西原一秀, 中村典史:
口蓋裂における構音重症度評価の試み ?構音正発率と構音点の後方化による評価?
日口蓋誌,印刷中, 2013.
18. 中村典史、西原一秀、松永和秀、岐部俊郎、川島清美、宮脇昭一、大牟禮治人、前田 綾、深水 篤、菅 北斗、西山 毅、葛西貴行、緒方裕子、三浦尚子、梶原和美、小倉敏子、馬場輝子、森尾里香、福重雅美:
口唇口蓋裂児の健やかな笑顔を育む社会環境作り-鹿児島大学近隣地域における口唇口蓋裂治療ならびに国際医療援助活動- 第46回MBC賞を受賞して-
鹿児島大学医学部医学会報 33: 50-57, 2013.
19.Okawachi T, Nozoe E, Nishihara K, Hirahara N, Nakamura N:
Three dimensional analyses of nasal forms following secondary correction of unilateral cleft lip nose deformity.
J Oral Maxillofac Surg 69 (2): 322-332, 2011.
20.Nakamura N, Okawachi T, Nozoe E, Nishihara K, Matsunaga K:
Three dimensional analyses of nasal forms after secondary treatment of bilateral cleft lip-nose deformity in comparison to those of young adults.
J Oral Maxillofac Surg 69:e469-e481, 2011.
21.Nakamura N, Sasaguri M, Okawachi T, Nishihara K, Nozoe E:
Secondary correction of bilateral cleft lip nose deformity −clinical and three- dimmensional observation on pre- and postoperative outcomes-.
J Cranio-Maxillofacial Surg 39 (5):305-312, 2011.
22.馬場輝子、江田みゆき、前園恭子、上坂博子、下田ひろみ、田畑千穂子、手塚征宏、平原成浩、西原一秀、緒方祐子、米原幸愛、堂地 勉、中村典史:
県下産婦人科において口唇口蓋裂児を生む母親への対処の在り方に関するアンケート調査 −妊娠期から出産期の母子支援体制の構築に向けて-.
鹿児島母性衛生会誌:16: 24-28, 2011.
23.Nakamura N, Okawachi T, Nozoe E, Nishihara K, Hirahara K:
Surgical procedure for secondary correction of unilateral cleft lip nose deformity −Clinical and 3D observations of pre- and postoperative nasal forms -.
J Oral Maxillofac Surg 68 (9):2248-2257, 2010.
24.Nakamura N, MSasaguri M, Nozoe E, Nishihara K, Hasegawa H, Nakamura S:
Postoperative nasal forms after presurgical nasoalveolar molding followed by medial-upward advancement of the nasolabial components with vestibular expansion for children with unilateral complete cleft lip and palate.
J Oral Maxillofac Surg 67(10):2222-2231, 2009.
25.Lee C, Nishihara K, Okawachi T, Iwashita Y, Majima H-J, Nakamura N:
A follow up study of autogenous bone graft combining Platelet-Rich Plasma in alveolar cleft - Quantitative radiological assessment of density and resorption of grafted bone.
Int J Oral Maxillofac Sueg 38(1):117-125, 2009,
26.Nishikubo M, Hirahara N, Gomi A, Nozoe E, Nakamura N:
Three dimensional analysis of relationship between palatal morphology and palatalized articulation.
Oral Science International 6(1):36-45, 2009.
27.Ogata Y, Matsuzaki S, Sasaguri M, Kubota Y, Suzuki A, Nakamura S, Shirasuna K, Nakamura K:
Effects of Bulb-PLP therapy on nasalaity and velopharyngeal function of patient following palatoplasty.
Oral Science International 6(2):73-84, 2009.
28.西久保 舞,平原成浩,五味暁憲,西原一秀,野添悦郎,中村典史:
Hotz型口蓋床の口蓋化構音発現に及ぼす影響―口蓋化構音が発現した片側性口唇顎口蓋裂患者の口蓋形態三次元的分析―.
日口蓋誌 32(1): 57-67, 2007.
29.緒方裕子,中村典史,菊田るみこ,松崎幸代,笹栗正明,中間友美,鈴木 陽,中村誠司:
口蓋裂における鼻息鏡による検査での動作別鼻咽腔閉鎖機能の解析:鼻咽腔閉鎖機能不全の病態に基づく治療指針の試み.
日口蓋誌, 32(3):273-282, 2007.
症例報告・その他
1.中村典史:
鹿児島大学知の探検 口唇口蓋裂治療を戦略として次世代に伝える
鹿大ジャーナル 187: 8-9,2011.
2.中村典史:
何でも質問隊「口びるはなんのためにあるの?」
南日本新聞 2011年9月25日 朝刊
3.中村典史:
「初メス体験記:インドネシアで学んだ独り立ちのコツ」、Chapter 2 口腔外科手術の基本を知る.
別冊 the Quitessence, 一般臨床家、口腔外科医のための口腔外科ハンドマニュアル’13、
クインテッセンス出版、東京、2013, pp145-146, 2013.
4.中村典史:
医局紹介,「技」を「科学」に替える口唇口蓋裂手術を目指して:鹿児島大学大学院医歯学総合研究科口腔顎顔面外科
ザ・クインテッセンス2014;33(9).
5.西原一秀、平原成浩、松永和秀、中村典史:
「海の向こうから考える桜ヶ丘キャンパス」ベトナム口唇口蓋裂医療援助活動に参加して.
鹿児島大学歯学部紀要31: 11-14, 2011.
6.中村典史:
鹿児島大学歯学部の地域貢献: アジア発展途上国における口唇口蓋裂医療援助を振り返って.
鹿児島大学歯学部紀要 30: 15-19, 2010.
7.西原一秀,中村典史:
鹿児島大学病院における口唇口蓋裂患者に対する社会活動.
鹿児島大学歯学部紀要 29:38-39, 2009.
8.岡本敦子,大牟禮治人,飯野祥一朗,野添悦郎,中村典史,宮脇昭一:
外科的矯正治療を施行した円錐歯様の歯冠形態異常と両側性唇顎口蓋裂を伴う患者の1治験例.
九州矯正会誌 5(1):39-44 ,2009.
9.戸川玲奈,飯野祥一朗,前田 綾,大河内孝子,野添悦郎,中村典史,宮脇昭一:
上顎歯列の側方拡大と骨移植後にLe Fort I型骨切り術を行った片側性唇顎口蓋裂を伴う骨格性下顎前突症例の1治験例
日口蓋誌34(4):299-312, 2009.
受 賞
1.手塚征宏,他:「音声可視化による口蓋裂感受亜への視覚的フィードバックシステム構築への試み」
優秀ポスター賞 第40回日本口蓋裂学会総会・学術集会(2016, 5, 26-27, 大阪)
2.渕上貴央,他:「片側性唇顎口蓋裂に対するPNAMが外鼻に与える形態変化は上顎歯槽弓形態の変化と相関する」
優秀ポスター賞 第40回日本口蓋裂学会総会・学術集会(2016, 5, 26-27, 大阪)
3.Tezuka M, et al:「Perceptual and videofluoloscopic analyses on relationship between backed articulation and velopharyngeal closure following cleft palate repair」
日本口腔科学会優秀論文賞 第69回日本口腔科学会学術集会 (2014, 5,14,東京)
4.松本幸三,他:「Three-dimensional morphology of the upper lip configuration at the end of facial expressions in patients with cleft lip」
優秀ポスター賞 第60回日本口腔外科学会総会・学術集会(2015, 10, 17,名古屋)
5.大河内孝子,他:「Three ?dimensional observation of nasal forms following the secondary correction using cross-lap joint caltilage graft of cleft lip nose」
優秀ポスター賞 第60回日本口腔外科学会総会・学術集会(2015, 10, 17,名古屋)
6.Matsumoto K, et al: 「Three-dimensional morphological analysis of the upper lip configuration during formation of facial expressions」
Best International Basic Science Poster Presentation Award, 89th Annual Meeting, Scientific Session & Exhibition of American Association of Oral and Maxillofacial Surgeons in conjunction with the Japanese Society of Oral and Maxillofacial Surgeons and the Korean Association of Oral and Maxillofacial Surgeons (2014, 8/13, Honolulu)
7.Ishihata K, et al: 「Expression of antimicrobial peptides and E-cadherin in periapical lesions」
日本口腔科学会優秀論文賞 第68回日本口腔科学会学術集会 (2014, 5,7-9,東京)
8.大河内孝子,他:「小児期の片側性唇裂外鼻二次修正術の臨床的・三次元的観察」
日本口腔科学会学術症例賞(優秀論文賞)第59回日本口腔科学会総会・学術集会 (2014, 10, 17,千葉)
9.鹿児島大学医学部歯学部附属病院口唇口蓋裂専門外来:「口唇口蓋裂児の健やかな笑顔を育む社会環境作り」
第46回MBC賞 (2013,10, 10,鹿児島)
10.渕上貴央,他:「片側性唇裂手術時の鼻前庭拡張が上顎歯槽突起発育におよぼす影響」
優秀ポスター賞 第37回日本口蓋裂学会学術集会 (2013, 5, 30,佐賀)
11.手塚征宏,他:「粘膜下口蓋裂における咽頭筋三角の解析- 新たな術後鼻咽腔閉鎖機能予後因子の確立-」
優秀ポスター賞 第37回日本口蓋裂学会学術集会 (2013, 5, 30, 佐賀)
12.大山健太郎:「口蓋形成術におけるZ形成・粘膜移植術による鼻腔粘膜延長が鼻咽腔閉鎖機能に及ぼす影響」
優秀口演発表賞 第58回日本口腔外科学会総会・学術集会 (2013, 10/11-13, 福岡)
13.渕上貴央:
「片側性唇裂手術時の鼻前庭拡張が上顎歯槽突起発育におよぼす影響」
優秀口演発表賞 第57回日本口腔外科学会総会・学術集会 (2012, 10/19-21, 横浜)
14.松永和秀
「片側性唇裂初回手術後の口唇過伸長を克服するための取り組みについて」
優秀口演発表賞
第56回日本口腔外科学会総会・学術大会(2011, 10/20-22, 大阪)
15.Nishikubo M, et al:
「Three dimensional analysis of relationship between palatal morphology and palatalized articulation.」
日本口腔科学会奨励賞(優秀論文賞)第61回日本口腔科学会総会・学術集会 (2010, 6/24-25, 札幌)
16.大河内孝子, 他:
「就学前後に外鼻修正術を行なった片側性唇裂患者外鼻形態の評価」
ゴールドリボン賞
第54回日本口腔外科学会総会・学術大会 (2009, 10/9-11, 札幌)
17.Nakamura N, et al:
「Postoperative evaluation of primary unilateral cleft lip nose correction by medial-upward advancement of nasal alar components with vestibular expansion」
Best International Basic Science Poster Presentation Award
89th Annual Meeting, Scientific Session & Exhibition of American Association of Oral and Maxillofacial Surgeons in conjunction with the Japanese Society of Oral and Maxillofacial Surgeons and the Korean Association of Oral and Maxillofacial Surgeons (2007, 10/8-1, Honolulu)
18.大河内孝子, 他:
「外鼻修正術を行なった唇顎口蓋裂患者外鼻形態の三次元的分析」
ゴールドリボン賞
第61回日本口腔科学会総会・学術大会 2007, 4/20-21, 神戸)
19.中村典史, 他:
「構成成分の再構築に主眼をおいた両側性口唇裂外鼻二次修正術」
ゴールドリボン賞
第51 回日本口腔外科学会総会・学術集会 (2006, 10/12-13, 北九州)
20.新中須真奈, 他:
「唇裂口蓋裂乳児の哺乳運動に関する研究-上唇筋電図ならびに口腔内圧力の分析-」
優秀論文賞
第30回日本口蓋裂学会学術集会 (2006, 5/25-26, 長野)