診療案内
小児歯科はむし歯治療だけをおこなう診療科と思われがちですが、様々な歯科治療技術を通して、お子さまの口腔の健康増進を目指しています。
診療内容としては、むし歯や歯周病の予防管理、恐がりで通常治療が受入れられない小児のむし歯治療、外傷で歯が欠けたり抜けたりした場合の対応、正常な歯の生え方を障害する埋伏過剰歯や歯牙腫の摘出手術、言葉の学習や歯磨きの支障となる上唇小帯・舌小帯のレーザー手術、思春期前後の若年者顎関節症への対応、子どもの摂食・嚥下機能障害への支援(もぐもぐ外来)があります。また、特に力を入れている分野は、障がい児(者)の口腔健康管理、歯ならびやかみ合せに異常のある低年齢児の早期咬合治療、およびホッツ床を使った口唇口蓋裂児の顎誘導と哺乳指導です。
障害のある方で、通常の歯科治療を受け入れることが難しい場合は、全身麻酔下で集中的に治療を行います。その後は定期的な検診と予防処置により口腔の健康を維持します。また、幼児期の歯ならびやかみ合せに大きな異常があると、顔が曲がって成長したり、食べ方や話し方に支障が生じることがありますので、早期の対応を考えた方が良いでしょう。
お子さまのお口に関するご相談がありましたら、ご遠慮なくご連絡下さい。
診療時間
一般外来初診:月〜金 | 初診:月〜金 | 8:30〜16:00 |
再診:月〜金 | 8:30〜17:30 | |
障がい児・者歯科外来 もぐもぐ外来 (子どもの摂食・嚥下障害支援外来) |
月・水 | 13:00〜15:00 |
木 | 9:30〜12:00 | |
静脈内鎮静下での歯科治療 | 火・金午前中 | |
全身麻酔下での集中歯科治療 | 1か月に3〜5件(入院必要) / 1か月に1〜2件(日帰り) |
このほか、かみ合わせの治療や口唇口蓋裂児の歯科的支援、顎関節症の治療および摂食・嚥下機能障害への指導を行っています。
Q & A
お子さまのむし歯やかみ合わせの異常についてご心配なことがございましたら、ご遠慮なくご相談ください。
E-mail shouni%dent.kagoshima-u.ac.jp(%を@に変換してください)
研究(口唇口蓋裂・ホッツ床)
口唇口蓋裂は、日本においてはおよそ500人に1人の割合で発生すると言われ、比較的頻度の高い疾患です。鹿児島大学病院では口唇口蓋裂児に対してチーム医療を行い、当教室も口唇口蓋裂専門外来の一翼を担っています。特に、新生児期の顎形態の修正や哺乳改善を目的としてホッツ床の使用に力を入れております。加えて、ホッツ床にステントを付与し、口唇手術時までに外鼻形態もより正常化するための術前外鼻修正装置 (NAM) へと発展応用も行っています。
当教室では、口唇口蓋裂児においてホッツ床やNAMを用いた治療の効果を明らかにするため、経年的な顎形態の変化や顔面形態の変化を評価しています。
初診時
口唇形成術前
上顎歯槽模型
ホッツ床装着による上顎歯槽形態変化
( 赤:初診時 青:口唇形成術前 )