
歯科医師を志している受験生の皆さん、勉強まことにお疲れ様です。今、国立大学の一般選抜(前期日程・後期日程)の出願先について悩まれている方もいらっしゃるかと思います。このページでは「鹿児島大学歯学部(鹿大歯)の推しポイント3つ」をご説明しますので、出願先選択の参考にしていただければ幸いです。
推しポイント〈1〉 国家試験 高いストレート合格率!
1.広く報じられている「歯科医師国家試験合格率」の意味は?
歯科医師養成課程をもつ 29 学部(国立 11,公立 1,私立 17 )の中から出願先を選ぶにあたり、各学部の「国家試験(国試)合格率」を重視される方は多いと思います。
厚生労働省が毎年、国試の合格発表(3月中旬)と同時に公開している「学校別合格状況」には次の3つの合格率が記載されています。
- [合格率(新卒)]= [新卒の合格者数][新卒の受験者数]
- [合格率(既卒)]= [既卒の合格者数][既卒の受験者数]
- [合格率(総数)]= [新卒の合格者数]+[既卒の合格者数][新卒の受験者数]+[既卒の受験者数]
- 新卒
- その国試が実施(1~2月)された同じ年(3月)に歯学部を卒業した学生
- 既卒
- その国試が実施された年よりも前に歯学部を卒業した学生
- 受験者
- 卒業が認められた者のみが受験できます。出願(受験願書の提出、国試前年の11月)した者とイコールではありません。
新聞・雑誌等やウェブのニュースサイトでは、多くの場合「合格率(総数)」あるいは「合格率(新卒)」に基づいたランキングが報じられているようです。しかし、これらの指標、特に「合格率(新卒)」の解釈には注意が必要です。
余り知られていませんが、出願はしたものの受験に至らない学生が例年少なからずいます。直近の3回(第 116 ~ 118 回)の国試について新卒者の平均値でみてみると、各回の「出願者は 2350 人」であるのに対し「受験者は 1951 人」であり、受験率は 83%です。受験しなかった学生の中には「受験日当日の怪我・病気による体調不良」でやむなく欠席した方も含まれるかと思いますが、「出願はしたものの卒業が認められなかった」ケースが大半を占めていると考えられます。
また、上記の点とも関連しますが、これらの指標には「受験した学生が入学から卒業までに要した年数」という要素が全く含まれていません。ある学校の「合格率(新卒)」が高い値であったとしても、多くの学生が留年を経験し卒業までに年数を要しているようであれば、「高い合格率(新卒)= 学校の高い教育力」とはならないことは明らかです。
2.「ストレート合格率」とは?
そこで文部科学省(高等教育局医学教育課)は、第 103 回国試(平成 22 年実施)分から「修業年限(6年)での国家試験合格率」、通称「ストレート合格率」を発表するようになりました(例年秋~冬に発表)。歯学部への入学後、留年・退学することなく標準修業年限(6年)で卒業し、卒業年の国試に一発合格することを「ストレート合格」とよび、次の式で「ストレート合格率」を求めます。
- [ストレート合格率]= [ストレート合格者数][6年前の入学者数]
この式から、「ストレート合格率」が「学校の教育力」を測るのにより好適な指標であることはお判りになると思います。
3.鹿大歯の「ストレート合格率」は!?
鹿大歯は第 117 回(令和6年実施分)国試において、ストレート合格率が全 29 学部歴代(第 103 ~ 118 回)最高値である「96.2%」を記録しましたが、単年度の数値は様々な要因で少なからず上下してしまいますので、「学校の教育力」の評価のためには複数年の実績を合算して考えることが重要だと考えられます。
文部科学省が公表している歴代の全てデータ(第 105 ~ 118 回;第 103 回 および 第 104 回は「6年前の入学者数」が明らかでないため除外)を合算すると、
| ストレート合格率 | ストレート合格者数 | 6年前の入学者数 | ||
|---|---|---|---|---|
| トップ校 | 77.2% | |||
| 鹿児島大学 | 74.9% | 566 | 756 | |
| 平均 | 国公立 | 71.5% | 6,588 | 9,213 |
| 私立 | 46.6% | 11,285 | 24,237 | |
| 全国 | 53.4% | 17,873 | 33,450 | |
です。直近の6年(第 113 ~ 118 回分)に限ると、
| ストレート合格率 | ストレート合格者数 | 6年前の入学者数 | ||
|---|---|---|---|---|
| トップ校 | 79.9% | |||
| 鹿児島大学 | 76.7% | 244 | 318 | |
| 平均 | 国公立 | 70.9% | 2,774 | 3,860 |
| 私立 | 46.1% | 4,823 | 10,455 | |
| 全国 | 53.1% | 7,597 | 14,315 | |
となっています。つまり、鹿大歯は「6年間で国試合格できる学生を多く育てる『高い教育力』を備えた上位校」であると言えます!
【注記】厚生労働省(医政局医事課試験免許室)から、国試の合格状況に関する記事には各学校の順位等の情報を含めないよう要請されています。本ウェブページはその方針にしたがいます。
推しポイント〈2〉 特色ある教育カリキュラム!
鹿大歯の教育カリキュラムには以下の様な特色があり、国試にストレート合格できる知識を修得するとともに、国試合格・臨床研修終了後に幅広いシチュエーションで活躍できる能力を身につけた人材を育成しています。
1.他大学に先駆けて受けた「歯学教育評価」適合認定
公益財団法人 大学基準協会(JUAA)(※外部リンク)は、大学等の自主的努力と相互的援助によって、わが国における大学の質的向上を図るとともに、大学の教育研究活動等の国際的協力に貢献することを目的に設立された団体です。
本学は、令和4年度に JUAA による歯学教育評価を受審し、同協会の定める歯学教育に関する基準に適合していると認定を受けました。認定期間は、2023 年4月~2030 年3月です。 ⇒「歯学教育評価受審について」
2.学習成果(アウトカム)に基づく教育カリキュラム
6年間の学部教育において最終的に到達すべき目標(アウトカム)を明確に示し、大学入学時から一貫してその最終目標へ向けて進み行くために、修得レベルに合わせた段階的な学修を可能にするカリキュラムを構築しています。6年間に開講される全ての科目は、同時期に開講される科目の間の密接な関連性(横の繋がり)と、能力の発達段階に応じた順次性(縦の繋がり)を持つように設置されています。加えて、日本における歯学部教育の基本ガイドラインである「歯学教育モデル・コア・カリキュラム」(※外部リンク:文部科学省)を網羅しています。このことにより、学生は各自の学習スタイルに応じてひとつひとつの能力を着実に伸ばしながら、卒業までに歯科医師として身に付けるべき基本的な能力を修得することができます。
3.グローバルに活躍できる人材の育成
- 国際医療人育成学(I~IV)[2~5年次に開講;必修科目]
- 国際貢献の意義を理解し、世界の歯学教育・歯科医療の現状と課題を学びつつ、歯科診療における実践的な英語コミュニケーションを修得します。
- 海外歯科研修プログラム(I~VI)[1~6年次に開講;選択科目]
- 海外研修に必要な知識について学んだ後、部局間学術交流協定校(韓国・台湾・中国・インドネシア・マレーシア・タイ・カナダの大学)へ渡航し、現地歯学部生と一緒に授業・実習を受けて学生間交流を図ります。帰国後に報告会を開き、研修で得た知識の活用方法について議論します。
4.離島・僻地歯科医療に関する教育
歯科診療施設が十分に整備されていない地域に暮らす県民の健康維持管理・増進に貢献する人材を育成するべく、離島・へき地を含む地域歯科医療への理解を深めることを目的に3年次より実施しています。
「臨床実習」(5年次後期~6年次前期)の間に、下記の2コースの内1つを選択し参加します。いずれも他大学の歯学部にはない本格的な実習プログラムです。大学病院や都市部の診療施設では得難い貴重な経験ができ参加者には極めて好評です。
- 離島歯科医療実習
- 鹿児島県内4離島にある歯科診療所を拠点とした滞在型のプログラムです。
- 離島巡回歯科診療同行実習
- 鹿児島県歯科医師会が実施している無歯科医離島の巡回診療に5年生・6年生が同行し、最先端の離島歯科医療を体験するものです。
推しポイント〈3〉 あなたの強みを活かせる一般選抜 !
入試関係 学内リンク集
- 入学者選抜要項・学生募集要項
- インターネット出願
- 最新の志願状況
- 過去の入試の結果
- 過去の入試問題
- 障害等のある入学志願者の事前相談 ※既に締め切られています。
1.共テの成績が芳しくなくても挽回可能!… 前期日程 配点の複数パターン化
一般選抜前期日程では合否判定方法として、従来の「大学入学共通テスト(共テ)重視型」(共テ 930 点,個別学力検査(個別;面接を含む)700 点,計 1,630 点)(パターンa)に加え、「個別学力検査重視型」(共テ 465 点,個別 1,165 点,計 1,630 点)(パターンb)を導入しました。同様の配点の複数パターン化を導入している学部等は少なくありませんが、多くの場合は出願時にどちらのパターンとするか選択しなければなりません。しかし鹿大歯では、各受験生に対して自動的に「パターンa」「パターンb」の両方で点数を計算し、高い方を合否判定に用いる方式を採用しています。これによって受験生は「自分の共テの成績が出願者全体の分布の中でどの辺りに位置していて、どちらのパターンを選択するのが有利なのか…。」と悩む必要はなくなります。
「共テで全力が出せなかったが個別学力検査で挽回したい!」「共テよりも個別学力検査の方が得意!」という方には、鹿大歯の一般選抜前期日程は特におススメです。なお、一般選抜前期日程の個別学力検査では、理科が2科目ではなく1科目(物理/化学/生物の中から選択)になっています。
一方、一般選抜後期日程では、共テ(930 点)と面接(200 点)のみで合否判定を行いますので、共通テストの成績が極めて重要になります。
2.外部英語検定試験スコアによる加点制度(共テ 英語)
下表にある「外部英語検定試験」で「スコア基準」を満たしている受験生は、共テの英語(リーディング・リスニング)への加点制度を利用できます。なお、対象となるスコアは 2023 ~ 2025 年度実施分でかつ出願迄に取得したものに限ります。
| 外部英語検定試験 | スコア基準 |
|---|---|
| Cambridge English(ケンブリッジ英検) | FCE 以上 |
| 実用英語検定(英検 S-CBT も含む) | 準1級合格以上 |
| GTEC(CBT タイプ) | 1,250点以上 |
| IELTS(アカデミックモジュール) | 5.5 以上(Overall Band Score) |
| TEAP(PBT 版) | 334点以上 |
| TOEFL iBT | 72点以上 |
| TOEIC L&R/TOEIC S&W(公開テスト) | 1,095点以上(L&R 785 点以上 かつ S&W 310 点以上) |
「スコア基準」を満たしている受験生は、「英語リーディング」「英語リスニング」の得点それぞれについて、「1.25 倍」の値を合否判定に用います。ただし「1.25 倍」した結果が満点を上回った場合(つまりもとの得点率が 80 %を超えている場合)は値を満点とみなします。
おわりに
鹿児島大学歯学部では、創設以来「歯科医療人である前に良識豊かな人間であれ」という教育理念を掲げ、歯科医療を実践するための幅広い知識・技能・態度を修得し、人間性豊かな使命感にあふれ、国際社会においても卓越した貢献をなし得る歯科医師および歯科医学教育者・研究者の育成に取り組んでいます。
受験生の皆様の挑戦を心よりお待ちしています!














