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Healing of two-wall intrabony defects following treatment with a novel enamel matrix derivative formulation (Osteogain).  A preclinical study in non-human primates.

白方 良典 鹿児島大学大学院医歯学総合研究科 顎顔面機能再建学講座 歯周病学分野
学会名: The 2nd International Symposium on Regeneration and Esthetics in Periodontology and Implant Dentistry(第2回 歯周病・インプラント治療における再生と審美に関する国際シンポジウム)
受賞日: 2016年11月18~19日

概要

 重度歯周炎患者において著しい歯槽骨吸収を伴った歯周組織骨欠損に対してEmdogain® (エナメルマトリックスデリバテイブゲル、主成分アメロジェニン)と種々の骨移植材を併用した歯周組織再生療法が世界的に広く試みられている。しかし、その結果は一貫性がなくばらつきが大きい。近年、骨再生材料との併用を前提に改良した液剤型エナメルマトリックスデリバティブであるOsteogainが開発された。そこで、サル2壁性骨欠損において、Osteogainと吸収性コラーゲンスポンジ(ACS)の併用が歯周組織再生に与える効果を検証した。

 Emdogain®とOsteogainをACSに含浸させアメロジェニンの吸着量を測定した結果、Osteogainは Emdogain® に比べ ACSに対して20-60%有意に高いアメロジェニン吸着能を有していた。さらに、実験動物の2壁性骨欠損に歯肉剥離掻爬術単独(OFD群)、 ACS単独(ACS群)、 Emdogain®/ACS併用(Emdogain/ACS群)および Osteogain /ACS併用(Osteogain/ACS群)の4処置を無作為に施し、16週観察後の実験部位の治癒像について組織学的評価を行った。その結果、Osteogain/ACS群の歯周組織再生像は良好で、さらに、歯周組織再生量は全処置の中で最大であった。

 本研究結果より、OsteogainはACSに対してアメロジェニンの高い吸着を可能とし、サル2壁性骨欠損において Emdogain®より安定的に歯周組織再生を促進する可能性が示唆された。

【本研究の意義・重要性】

 Emdogain®は、歯周炎により失われた歯周組織の再生を目的に広く用いられている生理活性物質であるが、本研究において従来型のEmdogain®よりOsteogainが生体材料や骨移植材との併用において、その特性をより効率的に発揮し得る可能性があること、さらに、ACSとの併用という新規アプローチを世界で初めて示した報告として意義深いと考えられる。

(http://www.ccde.ch/download/pictures/a8/k3w74zn9a8nsp67ppw43o18p5k2sqj/2nd_international_symposium_-_program.pdf)

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