このたび、長野県で開催された第79回NPO法人日本口腔科学会学術集会において、「フルオロウラシル誘発性高アンモニア血症による意識障害を呈した口腔癌多発患者の1例」というタイトルで症例報告を発表させていただきました。
本症例では、5-FU投与中に突然の意識障害を呈し、検査の結果、高アンモニア血症による脳症が疑われたもので、迅速な診断と介入によって症状の改善が得られた一例です。学会準備にあたり、多くの文献を調べる中で、治療前にこのような知識があればもっと良かったと痛感する場面もあり、臨床力の底上げの重要性を改めて実感しました。また、発表という貴重な機会を通じて、多くの先生方から有意義なご意見をいただき、今後の診療や研究の励みとなりました。今回の経験を糧に、より一層研鑽を積んでまいりたいと思います。
なお、開催地の長野県は初めて訪れる土地でしたが、地元のおいしい蕎麦やおやきも堪能でき、学びと味覚の両面で思い出深い学会となりました。
文責:中村麻弥

