講義、実習の概要


歯学部専門臨床科目 歯科放射線学
授業の目的と概要:

口腔および顎顔面領域における放射線の歯科医学的利用に関連し、 基礎的知識と技術およびその臨床応用について教授する。 授業終了時においては、少なくとも歯科医として具備すべき 口内法撮影技術ならびにパノラマX線撮影技術とそれらの読影能力を獲得するとともに、 画像診断全般にかかわる基礎知識を有し、 さらに歯科医療における放射線防護に関する十分な知識を有する歯科医を育成する。

授業のレベルと履修要件:
講義内容はおおまかに放射線基礎(物理、生物)、装置・機材および写真処理、画像診断、 放射線治療、放射線管理(障害、防護)、に分けられ、多岐にわたる。 従って、物理学、化学、生物学はもちろん、解剖学、病理学等の基礎医学・歯学の知識を必要とする。

講義
講義はプリントを配布する。
診断学の講義ではスライドによる画像所見の解説が中心となる。
毎回、前回の講義内容に関する小テストを行う。

実習
実習帳を配布する。臨床実習では前もって内容を十分に学習しておくこと。
実習に足る学習がなされていない場合は実習の受講を認めない。
すべての実習で理由無き欠席は認めないので十分注意すること。

 
講義項目
1. 放射線の概念(歯科放射線学とは?)
2. 放射線物理学(X線の発生、相互作用など)
3. X線写真および写真処理
4. X線像の成立
5. X線撮影法
6. X線解剖
7. X線診断: 歯の病変
      顎骨の病変
      上顎洞の病変
      顎関節の病変
      唾液腺の病変
      軟組織の病変
8. 特殊検査(RI, MRI, CT)
9. 放射線生物学
10. 放射線治療学
11. 放射線障害・防護
12. 特別講義

基礎実習項目
1. X線,CT解剖・読影
2. 歯・歯周組織のアルミ当量測定
3. 被曝線量の測定

臨床予備実習項目
1. 指導教官の監督下に相互にデンタル撮影を行う。撮影されたフィルムは以後の相互実習で使用する。
2. 撮影された自分の歯のデンタル画像の読影を行う。

臨床実習項目
1. 指導教官の監督下に口内法撮影、パノラマ撮影の見学、補助等を行う。
2. 撮影されたデンタル画像の読影を行う。
3. 指導教官により提示された典型的な疾患の画像の読影を行う。
4. 撮影装置、現像機等の器具の設定、取り扱い等について実習する。
5. CR、核医学診断装置、CTなどの高度な画像診断の撮影見学を行う。


なお、必須の授業の他にゼミを行っているので希望者は年度開始前に連絡してください。